

環境保全地視察研修会を実施しました!
2026.10.5
去る10月4日、午前中に「朝霧草原自然環境保全フォーラム(主催:富士宮市根原区)」に参加をし、午後は本栖高原の自然観察会を実施する行程で、環境保全地視察研修会を実施いたしました。
フォーラム会場に向かう途中にて朝霧草原に立ち寄り、その景観を見学する時間をとりました。朝霧草原は静岡県富士宮市根原区に位置し、根原区が所有をする152haの草原です。火入れは例年、国道139号線を挟んで東と西をそれぞれ富士宮市と根原区が1週間ずらして実施をしております。
今年の4月の火入れは実施が出来なかったとのことですが、例年と遜色なく、ススキの穂が一面に広がる雄大な景観を堪能することができました。
「朝霧草原自然環境保全フォーラム」は主催の富士宮市根原区の他、朝霧高原活性化委員会や東京農業大学グリーンアカデミー、各種NPO法人など様々な団体の協力により毎年開催されており、富士宮市内にてミネラルウォータの製造販売を行っている朝霧ビバレッジ(株)により水源地保全支援の一環として開催費用が助成がされております。
今年は、「富士山の成立ちと朝霧高原の地形・地質」「朝霧草原の土壌調査報告」をテーマに2名の講師による講演が行われました。
午後は、朝霧草原から3㎞ほど移動をし、山梨県富士河口湖町に位置する「本栖高原」を富士山生物多様性研究室の渡邊通人代表にご案内いただきました。
本栖高原はかつては草原環境であったのですが、火入れをしなくなり50年以上が経過し森林に遷移してきているエリアです。事前に山梨県県有林課に入山届を提出して入山。
かつての防火帯であった本栖高原と森林との境界は、今でも草刈りが継続されており、草刈りが行われている周辺には光が差し込むことから、センブリ、リンドウ、ヤマラッキョウ、ウメバチソウなどの山野草を沢山観察することが出来ました。
防火帯周辺では沢山の植物を観察することができましたが、それ以外の場所は樹木が成長して森林化してきていることから、以前に調査されたデータによると本栖高原の植物の種数は120種類ほどで、今でも火入れが継続されている山梨県内の梨ケ原草原に比べると半数程度とのお話でした。
火入れや草刈りを実施することで、人為的に保たれたその環境でしか生息できない生き物がいるということを改めて見聞することが出来ました。
参加者からは1日の研修会を通じて「火入れをすることでススキ環境が保たれるということが腑に落ちた」「根原区の熱心な取組に感動した」「地形や手入れの違いが植生の違いに繋がるという生物多様性に興味がわいた」「日本列島が4つのプレートの上にあり、列島の成立ちが知れて為になった」などの感想をいただきました。
草原環境は水源涵養機能や二酸化炭素固定機能の点からも、その優位性が示唆されていることから、これからも身近な草原環境に親しみ、保全への理解が広がるよう観察会などを通じた啓発活動を実施してまいります。